ずっと寝ている「コアラ」

なぜあんなに眠っているの?コアラの特徴

コアラはみなさん、ほんとによく眠っている動物として有名ですよね。でも、そのワケには理由があるんですよ。

コアラの主食は、ユーカリの葉なんです。このユーカリの葉には、青酸という毒素が含まれているんですが、コアラの肝臓は解毒能力が高いので問題なく食べられるようになっているんですよ。でも、ユーカリの葉は繊維質が多くて栄養価は低いんです。それなのに、コアラはユーカリの葉を消化するのに多くのエネルギーを使ってしまうんですね。

実は、コアラの消化器官の中には、繊維質を分解する特別な細菌がたくさんいるんです。でも、それでもコアラは摂取した繊維質のわずか25%しか体内に吸収することができないんだとか。だからこそ、体力を温存するために、1日のほとんどを眠って過ごすようになったと考えられています。なんと、1日の睡眠時間は22時間もあるんですよ!

でも、そんなコアラも食事の時間になると動き出すんですよ。動物園の世話係さんたちは、コアラの「食事時間」を公開していることが多いので、その時間の15~30分前に会いに行けば、動き回るコアラの姿が見られるかもしれませんね。

見た目に反して気が強い?コアラの魅力

コアラの見た目はフカフカでぬいぐるみのようにかわいらしいですよね。でも実は、コアラってけっこう気が強い性格なんです。

コアラは基本的に一匹狼で生活していて、縄張り意識が非常に強いんですよ。自分の縄張りに他のコアラが入ってきたら、歯をむき出して威嚇するそうです。オスのコアラの場合、胸に臭腺があって、そこから出る分泌液の臭いで自分の縄張りを主張するんだとか。

でも、その一方で、親子の絆は強いみたいですね。赤ちゃんのコアラは、生まれてすぐにお母さんの袋の中に入り、そこで半年間過ごすんです。袋から出てからも4ヶ月くらいはお母さんにくっついて行動するそうですよ。動物園でコアラ親子の姿を見られると、お母さんにしがみついて眠る赤ちゃんコアラのかわいらしさに、きっと胸がキュンとしますね。

あまり知られていない?コアラの意外な一面

みなさん、「コアラ」って名前の由来を知っていますか?コアラは、オーストラリアの先住民の言葉で「水を飲まない」という意味なんですよ。ユーカリの葉から十分な水分を摂取できるので、ほとんど水を飲まないんだそうです。

他にも、コアラにはしっぽがないんですよ。しっぽがないのに、木の上で生活できるんですからすごいですよね。でも、その代わり、手足の指が特殊な作りになっていて、木の枝をしっかりとつかむことができるんです。

手足の指は5本ずつあるんですが、前足の2本の指は人間の親指のように他の指と違う向きに付いているんですよ。これで枝をグッと掴めるようになっているんですね。後ろ足の2番目と3番目の指はくっついていて、その爪は毛づくろいに使われるそうです。

このように、コアラの体つきは木登りに適した作りになっているんですが、意外にも走ることもできるんですよ。短距離ならなんと時速25kmくらいで走れるんだとか。動物園の中で見かけることは難しいかもしれませんが、木から木へ移動する際にジャンプすることもあるそうですよ。こういった意外な一面も、コアラの魅力の一つなのかもしれませんね。

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